成果を上げる!展示会の計画&実施のコツ
展示会はBtoBビジネスにおいて、新しい取引先を獲得をする有効な手段のひとつです。
エフカフェでも過去に何度か展示会に参加してきましたが、その準備や効果測定の方法は、毎回試行錯誤をしながらやってきました。つまり、その展示会に参加するメンバーによって、展示会の準備や、効果測定の方法はバラバラでした。
これは展示会に限らず、対面の営業でも近い状態でした。
営業でお客様のところへ往訪した時に、どんな内容をヒアリングしてくるのか、進捗の管理はどうするのか、などは属人化していたと言えます。
営業を科学的に体系化する
属人化していた営業手法を、どう体系化すべきか?
最も有名な手法のひとつが「THE MODEL」です。
「THE MODEL」は、セールスフォース・ドットコム社が提唱し、自ら実践している営業を科学的に体系化するモデルです。
「THE MODEL」を簡単に説明すると、営業のプロセスを
- マーケティング
- インサイドセールス(内勤営業)
- フィールドセールス(外勤営業)
- カスタマーサクセス
に分業する。そして各プロセスのKPIが、次のプロセスの成果につながるような仕組みにすることで、成果を最大限に高める、といった営業プロセスの管理手法です。
「THE MODEL」に関してここでは詳しく述べませんが、ネット上の記事や書籍がたくさんありますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
「エフカフェでも営業の進捗管理をはじめ、請求情報管理、プロジェクトの原価管理などでSalesforceを活用していましたが、「THE MODEL」を適用した営業体制の構築はできていませんでした。
「そもそも営業に関わる人数が少なく、分業体制を敷くような組織体系ではなかったのが大きな要因です。
「この2年ほどで営業に関わるスタッフの数が増えたのに伴い、「THE MODEL」を導入することにしました。
展示会の運用における「THE MODEL」の適用
展示会に出展する目的は、
- 自分たちのサービスをより広く知ってもらい
- そのサービスを契約してもらうこと
です。
ただし、展示会場で即契約というのは、あまり現実的ではありません。
そこで展示会場で達成すべきは
- サービスに興味を持ちそうな未来の顧客(=リード)を可能な限りたくさん獲得し、
- 次の営業ステップ(商談)の約束を取る、
ことになります。
「THE MODEL」でいう、マーケティングとインサイドセールの一部を実践することになります。
展示会のKPIを設定する
展示会の成果を明確にするためには、KPIを設定することが重要です。
最終的な「契約を獲得する」というゴールに向けて、次の様なKPIが考えられます。
「THE MODEL」を簡単に説明すると、営業のプロセスを
- 会場での声掛け数
- 名刺獲得数
- アポ獲得数
例えば、
- 会場での声掛け数は、1時間で30人とする。
- 声掛け数のうち、名刺獲得数は、30%とする。
- 名刺獲得数のうち、アポ獲得数は、50%とする。
- アポ獲得数のうち、成約率は、20%とする。
- 30人 × 30% × 50% × 20% = 0.9件
となります。
- 3人 × 8時間 × 0.9件 = 21.6件
この21.6件が、展示会で期待出来る契約の獲得件数となります。
エフカフェが前回参加した展示会では、常に設定したKPIを意識するために、バックヤードに印刷したKPIを張り出し、スタッフの目につきやすいようにしていました。
また展示会が2日に渡って開催されたので、メンバー間で初日の結果を集計・共有し、翌日実施できる改善アイデアを話し合い、最大限の成果が出せるよう取り組みをしました。
展示会の成果を上げるTips
エフカフェが展示会への参加を重ねる中で得た、役に立ちそうなTipsをいくつかご紹介したいと思います。
むやみなアポ獲得をしない
強引なアポ獲得は、結局は成果につながる可能性が低いです。
その後のセールスに無駄な時間を使わせるようなリードは獲得は不要です。
獲得名刺のランク付けを行う
名刺の獲得と同時に、ヒアリングシートを記入し、サービス導入の可能性をABCでランク付けします。
次のTipsにもつながりますが、Aから順番に営業アプローチを実施します。
可能性の高いリードは即アプローチを実施
ランクAの獲得名刺には、可能な限り即アプローチを実施します。
翌日には必ずインサイドセールスが電話をし、商談を前に進める必要があります。
アプローチまでの時間が経過するほど、成約率は下がってしまいます。
名刺のデータ化を自動化する
展示会で獲得する名刺は、相当な数になります。
これを担当営業が手入力していると、時間もかかり、精度も下がります。
名刺データをデジタル化し、SalesforceのようなSFA(営業支援システム)へ登録してくれるサービスがありますので活用しましょう。
社内でナレッジを蓄積して、成果の出る展示会を
展示会は回数を重ねるごとに準備もスムーズになり、成果も出せるようになってきます。
とはいえ、多くの企業は年に数回と、それほど回数を重ねることができないと思います。
参加メンバーで、毎回しっかりと振り返りをして次回の改善点を検討するようにしましょう。
また、他社から情報収集することも非常に有効です。どの展示会が成果出たのか、どんな工夫をすれば獲得数が増えたのかなど、自分たちだけでは得られないノウハウをお互いで共有すれば、次回の成功につながるでしょう。