ユーザーインタビュー完全ガイド!目的・種類・手順から成功のコツまで徹底解説
ユーザーインタビュー完全ガイド!目的・種類・手順から成功のコツまで徹底解説

目次
Webサイトやアプリ、サービスを開発・改善していく上で、ユーザーの意見は欠かせません。 ユーザーの生の声を聞くための有効な手段の一つがユーザーインタビューです。
この記事では、ユーザーインタビューとは何か、その種類や実施手順、成功させるためのコツまでをわかりやすく解説します。 これからユーザーインタビューを実施しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
ユーザーインタビューとは
ユーザーインタビューとは、ターゲットユーザーに直接質問をすることで、彼らのニーズ、行動、課題などを深く理解するための定性調査手法です。
アンケート調査のような定量的なデータ収集とは異なり、ユーザーインタビューでは、「なぜそう思うのか」「どのように感じているのか」といった、ユーザーの行動の裏側にある本質的な情報を得ることが可能になります。
これにより、開発者やマーケターは、ユーザーの視点に立った製品開発やサービス改善、マーケティング戦略の立案を行うことができます。
ユーザーインタビューの種類は3つ
ユーザーインタビューは、大きく3つの種類に分けられます。
- ・構造化インタビュー
- ・半構造化インタビュー
- ・非構造化インタビュー
それぞれの特徴を理解し、目的に合ったインタビュー形式を選択することが重要です。
構造化インタビュー
事前に質問項目を用意しつつも、自由回答を引き出せる柔軟な形式です。会話の流れに応じて質問を変更できるため、ユーザーの本音や深い考えを聞き出しやすくなります。
<メリット>
- ・客観的なデータを取得できる: 質問項目と選択肢が共通しているため、回答者の主観が入りにくく、客観的なデータを取得できます。
- ・分析しやすい: 回答を数値化して分析しやすいです。
- ・短時間で実施できる: 質問項目が事前に決まっているため、短時間で実施できます。
<デメリット>
- ・自由な回答が得られない: 質問項目が限定されているため、自由な回答が得られません。
- ・複雑な質問には対応できない: 複雑な質問には対応できない場合があります。
<構造化インタビューが適しているケース>
- ・大規模な調査を実施したい場合
- ・定量的なデータを取得したい場合
- ・短時間で実施したい場合
半構造化インタビュー
半構造化インタビューは、事前に質問項目を用意しつつも、回答者からの自由な回答を引き出すことができる柔軟性のある手法です。質問項目をベースに会話が進むため、構造化インタビューよりも回答者の本音や深い考えを引き出しやすく、定量的なデータだけでなく定性的なデータも収集できます。
<メリット>
- ・定量・定性の両方のデータを収集可能:事前に決めた質問と自由回答を組み合わせることで、多面的なデータを取得できる。
- ・インサイトを得やすい:ユーザーの具体的な意見やストーリーを引き出しやすい。
<デメリット>
- ・実施・分析に時間がかかる:自由回答を含むため、整理や分析に工数がかかる。
- ・インタビュアーのスキルが必要:質問の仕方によって得られる情報の質が左右される。
<半構造化インタビューが適しているケース>
- ・調査テーマはある程度明確だが、回答者の意見や考えをより深く理解したい場合
- ・ユーザーの行動や心理を調査したい場合
- ・新しいアイデアや仮説を検証したい場合
半構造化インタビューを実施する際には、以下の点に注意が必要です。
- ・質問項目は事前に準備するが、回答者からの自由な回答を妨げないように、質問の仕方を工夫する
- ・回答者の反応を見ながら、臨機応変に質問内容を調整する
- ・回答者との信頼関係を築き、安心できる雰囲気の中でインタビューを実施する
半構造化インタビューは、ユーザーの意見や考えを深く理解するための効果的な手法です。上記のポイントに注意して実施することで、貴重なデータを得ることができます。
非構造化インタビュー
非構造化インタビューは、事前準備された質問項目がなく、インタビュアーが柔軟に質問を進めていくインタビュー形式です。ユーザーの深い本音や意外な発見を得られる可能性がある反面、インタビュアーのスキルや経験が問われるため、注意が必要です。
非構造化インタビューは、以下のような場合に適しています。
<メリット>
- ユーザーの本音を引き出しやすい:自由な会話の中で深い意見を得られる。
- 新たな課題やニーズを発見できる:事前の想定にない洞察が得られる可能性がある。
<デメリット>
- ・インタビュアーのスキルが問われる:適切な質問を投げかける能力が必要。
- ・分析が難しい:自由度が高いため、データの整理に時間がかかる。
<非構造化インタビューが適しているケース>
- ・ユーザーの意見や考えを深く理解したい場合
- ・新しいアイデアや課題を発見したい場合
- ・ユーザーの行動や心理を調査したい場合
非構造化インタビューを実施する際には、以下の点に注意する必要があります。
- ・インタビューの目的を明確にする
- ・インタビュアーのスキルや経験を向上させる
- ・質の高い情報を引き出すための準備をする
- ・分析結果を適切に活用する
非構造化インタビューは、ユーザーの深い本音や意外な発見を得られる可能性があるため、効果的なインタビュー手法と言えます。しかし、インタビュアーのスキルや経験が問われるため、注意が必要です。
ユーザーインタビューを実施するメリット
ユーザーのリアルな声が聞ける
ユーザーインタビューを実施すると、ユーザーのリアルな声を知ることができます。アンケートでは、ユーザーが自由に自分の意見を述べることができませんが、インタビューではユーザーが自由に自分の考えを述べることができます。
ユーザーインタビューでは、ユーザーの意見やニーズを直接的に把握することができます。また、ユーザー行動の背景を知ることで、ユーザーにとって使いやすいサービスの設計に役立てることができます。さらに、潜在的な課題を早期に発見することができるため、ユーザー満足度やビジネス成果の向上につながります。
市場のニーズや動向をリアルタイムで把握できる
市場のニーズや動向をリアルタイムで把握できることは、ユーザーインタビューの大きなメリットの一つです。顧客の声を直接聞くことで、市場の最新情報や潜在的なニーズをいち早くキャッチすることができます。また、顧客が実際にどのような課題に直面しているのか、どのような解決策を求めているのかを理解することで、より顧客満足度の高い製品やサービスを開発することができます。
内部では発見できない課題やニーズが浮き彫りになる
ユーザーインタビューは、潜在的なニーズや課題を把握し、事業改善に役立てることができる有効な手段です。特に、内部情報だけでは捉えにくいユーザーの生の声や、潜在的なニーズを掘り起こすのに効果的です。
ユーザーインタビューを実施することで、ユーザーが抱える具体的な課題や不満が明らかになります。アンケート調査などでは、表面的なニーズしか把握できないことがありますが、インタビューでは、ユーザーと直接会話することで、彼らの深い思いや課題を理解することができます。例えば、ある製品についてアンケート調査では「使いにくい」という不満の声が多く聞かれましたが、インタビューによって、製品の操作性が複雑であることが原因であることが判明したというケースがあります。
また、ユーザーインタビューを通じて、ユーザーが潜在的に持っているニーズを発見することもできます。ユーザー自身も気づいていないような潜在的なニーズは、直接的な質問では把握できないことが多いため、インタビューによってユーザーの本音を引き出すことで、新たな事業の可能性を見出すことができます。例えば、健康食品の会社がユーザーインタビューを行った結果、健康意識の高いユーザーが「より美味しく、簡単に栄養を摂取できる商品が欲しい」という潜在的なニーズを持っていることが分かり、新しい商品開発につながったというケースがあります。
このように、ユーザーインタビューは、内部情報だけでは発見できない課題やニーズを浮き彫りにし、よりユーザーに寄り添ったサービスや製品開発を行うための貴重な情報を得ることができます。
ペルソナ・カスタマージャーニマップのクオリティ向上
ユーザーインタビューは、ペルソナやカスタマージャーニマップのクオリティ向上に大きく貢献します。実際にユーザーの声を聴くことで、より正確でリアルな顧客像を描くことが可能になるためです。
ユーザーインタビューを通して得られた情報は、以下のような形でペルソナやカスタマージャーニマップに反映されます。
- ・ペルソナ: ユーザーの年齢、職業、趣味、ライフスタイル、購買行動、購買動機などをより詳細に把握することができます。
- ・カスタマージャーニマップ: ユーザーが製品やサービスと接する際の行動や感情、課題やニーズをより具体的に理解することができます。
具体的には、以下のような項目がペルソナやカスタマージャーニマップに反映されます。
- ・ユーザーの年齢、職業、趣味、ライフスタイル
- ・ユーザーが製品やサービスを購入するまでのプロセス
- ・ユーザーが製品やサービスを利用する際に感じる感情
- ・ユーザーが製品やサービスを利用する際に抱える課題やニーズ
これらの情報は、製品やサービスの開発、マーケティング、営業などの様々な場面で活用することができます。
ユーザーインタビューは、ペルソナやカスタマージャーニマップのクオリティ向上に欠かせないツールです。ユーザーの声を聴くことで、より正確でリアルな顧客像を描くことが可能となり、製品やサービスの改善やマーケティング戦略の立案に役立てることができます。
ユーザーインタビューの基本手順
ユーザーインタビューを成功させるには、事前に十分な準備を行い、ユーザーの気持ちに寄り添った質問を設計することが重要です。また、インタビュー結果を分析し、具体的なアクションに落とし込むことで、事業の改善に役立てることができます。
実施目的を明確にする
ユーザーインタビューを実施する際には、まず実施目的を明確にすることが重要です。目的が明確であれば、インタビューで何を聞けば良いのか、どのような質問が有効なのかが明確になり、効率的なインタビューの実施が可能となります。また、目的が明確であれば、インタビュー結果を分析・活用しやすくなります。
ユーザーインタビューを実施する目的は、大きく分けて以下の4つに分類されます。
- ユーザーのニーズや課題を理解する
- プロダクトやサービスの改善点を知る
- マーケティング戦略を策定する
- 新規事業開発のヒントを得る
それぞれの目的について、さらに詳しく説明します。
ユーザーのニーズや課題を理解する
ユーザーインタビューを実施することで、ユーザーがどのようなニーズや課題を持っているのかを理解することができます。これは、プロダクトやサービスの企画・開発を行う上で非常に重要な情報です。ユーザーのニーズや課題を理解することで、よりユーザーが満足するプロダクトやサービスを作り出すことができます。
プロダクトやサービスの改善点を知る
ユーザーインタビューを実施することで、プロダクトやサービスの改善点を知ることができます。これは、プロダクトやサービスをより良いものにするために重要な情報です。ユーザーインタビューを通して、ユーザーがプロダクトやサービスに対してどのような不満を持っているのか、どのような機能を追加して欲しいのかを知ることができます。
マーケティング戦略を策定する
ユーザーインタビューを実施することで、マーケティング戦略を策定することができます。これは、プロダクトやサービスをより効果的に販売するために重要な情報です。ユーザーインタビューを通して、ユーザーがどのような情報を得ることで購買意欲が高まるのか、どのようなチャネルでプロダクトやサービスを宣伝することが効果的なのかを知ることができます。
新規事業開発のヒントを得る
ユーザーインタビューを実施することで、新規事業開発のヒントを得ることができます。これは、新たな事業を立ち上げるために重要な情報です。ユーザーインタビューを通して、ユーザーがどのような問題を抱えているのか、どのような解決策を求めているのかを知ることができます。
このように、ユーザーインタビューを実施する目的は多岐にわたります。目的を明確にすることで、より効率的で効果的なインタビューの実施が可能になります。
対象ユーザーの要件を決定する
ユーザーインタビューでは、事前に対象ユーザーの要件を明確にすることが重要です。ユーザーの要件とは、インタビューを実施する目的を達成するために必要なユーザーの属性や特性のことを指します。
ユーザーの要件を決定するために、以下の点を検討する必要があります。
- ・インタビューの目的: 何を明らかにしたいのかを明確にする必要があります。
- ・ターゲットユーザー: インタビュー対象となるユーザーの属性や特性を具体的に設定する必要があります。
- ・サンプルサイズ: インタビューを実施する人数を決定する必要があります。
これらの点を検討することで、インタビューの目的を達成するために必要なユーザーを効率的に抽出することができます。
例:
- インタビューの目的:新サービスの開発に関するユーザーニーズを調査すること
- ターゲットユーザー:20代~30代の女性で、SNSを頻繁に利用している人
- サンプルサイズ:30人
上記のような要件を決定することで、新サービスの開発に役立つユーザーの生の声を収集することができるようになります。
ユーザーを募集する
ユーザーインタビューを成功させるためには、適切なユーザーの参加が不可欠です。インタビューの目的や調査内容に合わせて、必要な条件をリストアップし、ターゲットとなるユーザーを探しましょう。
募集方法はSNSやメール、アンケートツールなど、多岐にわたります。友人や同僚に紹介してもらうのも良いでしょう。参加者にとって魅力的なインセンティブを用意することで、応募率を高めることもできます。
質問項目を設計する
ユーザーインタビューの成功には、インタビューを実施する前に質問項目を綿密に設計することが重要です。質問項目は、インタビューの目的や対象ユーザーによって異なります。ここでは、質問項目を設計する際のポイントをいくつか紹介します。
質問項目設計のポイント
- ・検証したい事柄を整理する: インタビューで何を明らかにしたいのかを明確にする。
- ・対象ユーザーの理解度を考慮する: 専門用語の使用は避け、平易な言葉で質問する。
- ・質問の形式を工夫する: 閉鎖質問と開放質問をバランスよく組み合わせる。
- ・誘導質問を避ける: ユーザーの回答を誘導するような質問は避ける。
- ・質問の順序に気をつける: 導入は簡単な質問から、徐々に核心に迫る質問へと移行する。
質問項目の例
- ・ユーザーのニーズや課題を理解する:
- 普段どのような場面で困っていますか?
- この製品・サービスのどこが不満ですか?
- ・プロダクトやサービスの改善点を知る:
- この製品・サービスをどのように改善してほしいですか?
- どんな機能があれば使いやすいと思いますか?
- ・マーケティング戦略を策定する:
- この製品・サービスをどのように知りましたか?
- どの媒体からの情報が信頼できますか?
- ・新規事業開発のヒントを得る:
- 今後どのような製品・サービスがあればいいと思いますか?
- どんな社会課題を解決したいですか?
これらの質問項目を参考に、インタビューの目的に合わせて適切な質問項目を設計しましょう。
ユーザーインタビューを実施する
ユーザーインタビューは、対面で行う場合とオンラインで行う場合の2種類があります。対面で行う場合は、ユーザーの表情や身振り手振りなどの非言語情報も収集することができます。オンラインで行う場合は、遠隔地にいるユーザーへのインタビューが可能になります。
結果を振り返り、事業に活かす
ユーザーインタビューを実施したら、その結果を振り返り、事業に活かすことが重要です。インタビューで得られた情報は、課題解決のヒントや、プロダクト・サービスの改善点、マーケティング戦略の策定、新規事業開発などに活用できます。
まず、インタビューで得られた情報を整理し、分析します。その際、インタビューの目的を振り返り、当初の仮説と照らし合わせながら、どのような発見があったのかを検証していくと良いでしょう。また、インタビューに参加したユーザーの属性や、意見の傾向なども考慮しながら、全体的な傾向を把握することも大切です。
分析結果を基に、具体的なアクションプランを立てます。例えば、課題解決のための施策や、プロダクト・サービスの改善案、マーケティング戦略の変更、新規事業開発の検討など、具体的なアクションを検討します。そして、アクションプランを実行に移し、その効果を検証します。
ユーザーインタビューは、事業を改善するための貴重な情報源です。インタビューの結果を活かし、事業をより良いものにしていきましょう。
ユーザーインタビューの成功のコツ
ユーザーインタビューの成功には、事前の準備が欠かせません。まずは、検証したい事柄を整理し、対象ユーザーの数を適切に調整しましょう。インタビューでは、オープンエンドクエスチョンを活用することで、ユーザーの率直な意見を引き出すことができます。また、質問の質を高めることで、より深い洞察を得ることができます。これらのポイントを意識することで、ユーザーインタビューの成功率を高めることができます。
検証したい事柄を整理する
ユーザーインタビューを実施する際に、事前に検証したい事柄を整理することが重要です。これにより、インタビューで必要な情報収集に集中し、より効果的な結果を得ることができます。
検証したい事柄を整理するには、以下のポイントを意識しましょう。
- ・インタビューの目的を明確にする: インタビューを実施する目的は何でしょうか?
- ・ターゲットユーザーを特定する: どのユーザーの意見を聞きたいのでしょうか?
- ・検証したい仮説を立てる: インタビューを通して何を検証したいのでしょうか?
- ・具体的な質問項目を作成する: 検証したい仮説を裏付けるための質問項目は何か?
また、検証したい事柄を整理した後は、以下の点にも注意しましょう。
- ・質問が重複していないか確認する: 同じような質問を何度も繰り返さないようにしましょう。
- ・質問の順番を検討する: インタビューの流れを考えた上で、質問の順番を検討しましょう。
- ・質問の文章を見直す: 質問が明確に理解できるような文章で作成しましょう。
検証したい事柄を整理することは、ユーザーインタビューを成功させるために不可欠な準備です。しっかりと検証したい事柄を整理することで、より効果的なインタビューを実施することができます。
対象ユーザーの数を適切に調整する
ユーザーインタビューの成功には、対象ユーザーの数を適切に調整することが不可欠です。少なすぎるとデータの信頼性が低下し、多すぎると時間とコストがかかり過ぎてしまいます。
一般的に、5~6人にインタビューをすればある程度の傾向が把握でると言われています。
たとえば、新しいサービスのコンセプトの検証であれば、少数のユーザーにインタビューすれば十分かもしれません。一方、既存サービスの改善点を調査する場合は、より多くのユーザーにインタビューする必要があるでしょう。
オープンエンドクエスチョンを活用する
ユーザーインタビューを成功させるためには、適切な質問を行うことが重要です。特に、オープンエンドクエスチョンは、ユーザーの意見や考えを深く掘り下げるのに効果的です。
オープンエンドクエスチョンとは、回答が限定されない質問のことです。例えば、「どのような点が使いにくいですか?」や「他に改善してほしい点はありますか?」などの質問は、ユーザーの自由な回答を引き出すことができます。
ただし、オープンエンドクエスチョンは、回答に時間がかかる場合や、ユーザーが質問の意図を理解しにくい場合があるため、質問内容を明確にする必要があります。また、ユーザーの回答を誘導しないように注意が必要です。
以下は、オープンエンドクエスチョンの例です。
- ・この製品・サービスの好きなところはどこですか?
- ・この製品・サービスの改善してほしい点はどこですか?
- ・この製品・サービスを使ったことで、どのようなメリットがありましたか?
- ・この製品・サービスを使ったことで、どのようなデメリットがありましたか?
- ・この製品・サービスをどのように使っていますか?
- ・この製品・サービスを誰に勧めたいですか?
オープンエンドクエスチョンを効果的に活用することで、ユーザーインタビューの成功率を高め、より深いユーザーインサイトを得ることができます。
質問の質を高める
ユーザーインタビューを成功させるには、質の高い質問を設計することが不可欠です。質の高い質問は、ユーザーの本音を引き出し、深い洞察を得る鍵となります。
- ・明確な質問をする: ユーザーが理解しやすいように、質問は短く明確にしましょう。専門用語や省略語を使用すると、ユーザーが混乱する可能性があります。
- ・具体的な質問をする: 抽象的な質問よりも、具体的な質問の方が詳細な情報を収集できます。ユーザーの具体的な体験や行動について質問しましょう。
- ・質問にストーリー性を持たせる: 一連の質問をストーリーのように組み立て、ユーザーが自然に答えられるようにしましょう。
質の高い質問を設計することで、ユーザーインタビューからより有益な情報を得ることができ、プロジェクトの成功につながります。
ユーザーインタビューの際の留意点
ユーザーに圧迫感を与えず、ユーザーの回答を誘導しないことで、より良いインタビュー結果を得ることができます。これらの留意点を意識して、ユーザーインタビューを成功させましょう。
ユーザーに圧迫感を与えない
ユーザーインタビューでは、ユーザーに圧迫感を与えないことが重要です。ユーザーは緊張したり、不安を感じたりすると、本音を話してくれなくなる可能性があります。そのため、リラックスした雰囲気を作り出すことが大切です。
以下に、ユーザーに圧迫感を与えないためのポイントを挙げます。
- ・明るくフレンドリーな態度で接する
- ・質問は簡潔でわかりやすくする
- ・ユーザーの回答を遮ったり、否定したりしない
- ・ユーザーの意見に共感したり、感謝の気持ちを表す
- ・適度に沈黙を置き、ユーザーが考えを整理する時間を与える
- ・インタビューの途中で休憩を取る
これらのポイントを意識することで、ユーザーに安心感を与え、本音を聞き出すことができるでしょう。
ユーザーの回答を誘導しない
ユーザーインタビューの成功には、ユーザーの回答を誘導しないことが大切です。誘導的な質問はユーザーの意見や考えを歪めてしまうため、正確な情報を取得することが難しくなります。
誘導的な質問を避けるためには、以下のようなポイントを意識しましょう。
- ・質問は中立的な表現を用いる
- ・質問は簡潔にする
- ・選択肢を提示しない
上記のようなポイントに注意することで、より正確で価値のある情報を取得することができます。
まとめ
ユーザーインタビューは、事業を成功させるために欠かせない重要な手法です。ユーザーのリアルな声を聞くことで、市場のニーズや動向をリアルタイムで把握し、内部では発見できない課題やニーズを浮き彫りにすることができます。
これらは、ペルソナやカスタマージャーニマップのクオリティ向上にもつながり、事業の改善やマーケティング戦略の策定、新規事業開発のヒントを得るなど、さまざまな場面で活用できます。
ユーザーインタビューを通じて得られた情報は、企業にとって貴重な財産となり、事業の成功に大きく貢献するでしょう。